人間関係・コミュニティ

コロナ禍はどんな影響を与えたか――持病のある私と職場の人間関係【前編】

初めまして。そうでない方はいつもありがとうございます。綿まるみと申します。

私は、京都女子大学文学部卒業後に教員免許を取得し、現在はアート雇用に携わる傍ら、細々とwebライター・webデザイナーとして活動しております。小学生の頃よりてんかん、大学在学中に統合失調症、甲状腺機能低下症を発症しました。

「普通に生きることが難しい」と感じた経験から、様々な病気と共存しつつも平凡に生きることを目標にしている人間です。

2020年、世界を襲った新型コロナウイルスによるパンデミック。誰もが未曾有の事態に戸惑い、苦労したことと思います。

学童保育にクローズ(障害や疾患を職場に開示せずに働くこと)でパート就労していました私も、本当に必死で子どもをコロナから守ろうと、何とか運営しなければと、とにかく「コロナ禍の今」に精一杯でした。

心身のストレスで体調も悪化し、結果的には精神科病棟へ入院することになってしまいました。本当につらい日々でした。
全国各地で同じような状況に陥り、苦しんだ人がたくさんいたのではないかと思います。

今回は「コロナ禍が、持病のある私や職場の人間関係にどんな影響を与えたか」を記していきます。

学童保育にクローズでパート就労していた

私は結婚してすぐの2019年春頃に、関西から東京へ上京し、新婚生活が始まりました。

知り合いの少ない土地での生活は孤独感が大きく、泣きながらよく家族に電話をして「東京の生活が寂しくてつらい」と困らせたものでした。

孤独感や寂しさは働けばなくなるのではないかと思い、学童保育にクローズでパート就労を始めます。

なぜクローズで就労にしたのかというと、心身も比較的安定していたことや、やはり持病をオープンにして働く勇気が出なかったことが正直なところでした。

また、東京での生活が始まると同時期の2019年春頃に、医師に許可なく、統合失調症の服薬を中断していました。

子どもを希望していた私は、「妊活のためには服薬はよくない」と思い込んでいました。しかも、統合失調症という病気が服薬を中止すると再発リスクが高まるということをよく理解しておらず、自己判断で服薬をやめてしまったのです。

コロナ禍も相まって、最終的に2020年夏頃には統合失調症が再発することとなります。

職場の人間関係の変化

2020年春頃に第一次緊急事態宣言がでた時期に、当時勤めていた学童が、公営から民間委託に切り替わりました。

私含めたパートアルバイトの人員編成には変化がありませんでしたが、運営元が変わると同時に、職場の上司や運営方針がかなり変わりました。

人間関係の悪化

運営体制が変わり、現場の上司として、3人の運営者が配属されました。

コロナ禍という未曾有の事態で「三密回避」が叫ばれる中、子どもたちを預かり、安全に過ごさせるという学童保育の仕事は、非常に神経を使うものでした。加えて、運営者全員が学童での経験が浅かったこと、運営が始まって間もないことなど、様々な要因があったと思いますが、全員が不安を抱え、円滑な運営が難しい状況に陥っていました。

その結果、3人の運営者の折り合いも悪化していきました。パートアルバイトも、その間に挟まれて疲弊し、不満感が募っていました。次第に、運営者以外でも人間関係のいざこざが発生し、その後次々と休職・退職者が出始めました。

休職者の続出

コロナ禍である当時は、他の学童などでも、状況は違えど休職者がかなり出ていたようでした。私が休職したとき、学童の運営者からは「このような異常事態の中、同じような状況の人もいるので気にしなくて良い」というような言葉をいただきました。

コロナ禍が収まりを見せはじめた頃には、運営元の民間会社も現場の学童をみかねて、現場の運営者たちはこの学童を去ってしまったと聞いています。

未知のウイルスに対する脅威にさらされ、自分や家族の身を守らねばならない中で、子どもたちの命を預かる学童という仕事は、想像を絶する大変さでした。

あの時は、いろんな人がいろんな側面でいっぱいいっぱいだったのだと、今なら思います。

そんな環境で、服薬を止め、クローズ就労で心身に負担をかけていた私は、次第に体調を崩していきました。

次の記事ではコロナ禍と病状の変化について具体的に書いていきたいと思います。

ABOUT ME
京都女子大学文学部卒業後に教員免許を取得し、教育保育関連を経てweb業界へ。現在はwebデザイナー・webライターの傍ら、企業のアート職員として働く。