自己理解・診断

「障害理解」って?就労を目指して自分への理解を深めよう

みなさんは自身の障害についてどのくらい理解し、どのくらい簡潔に他人に伝えることができますか?

例えば障害者雇用での就職活動の面接において、面接官から「あなたはどのような配慮があると働きやすいですか?」と聞かれたときに即答するためには、普段から自分の障害のことを理解していなくてはいけません。また、ここで自分自身のことをきちんと伝えられれば、会社側もあなたに合ったサポートをしやすくなり、結果として就労の継続につながりやすくなります。

自分の障害を理解することは就職活動の場に限らず、日常生活においても大切です。今回は、そんな「障害理解」について、一緒に学んでいきましょう。

障害理解とは?

障害理解とは自身の持つ障害の特性について正確に理解し、それが自分にとってどのようなハンデをもたらしているかを理解することです。

自分にとっても他人にとっても見た目では分かりにくい精神疾患や発達障害の場合は、特に障害理解が大切です。

障害理解をしておくことで、通院の際にスムーズに言いたいことを伝えられたり、自身の日常生活が安定したり、就職活動で役立ったりと多くのメリットがあります。

障害理解の具体的なやり方

障害理解と言ってもどのようなことから手を付けていいか分からない方も多いかと思います。おすすめのおおまかなプロセスをご紹介します。

①書くものを用意する

まずは自身の書き残しやすい媒体を用意します。紙のノートでもスマホのメモ帳でもいいので、書き残すことが大切です。何度も見返したり、加筆修正を繰り返すことでより質の高い障害理解を実現することができます。

②診断名を正式名称で記載する

主治医から受けている診断をきちんと理解していますか。例えば「発達障害」の場合、「注意欠如多動症(ADHD)」なのか「自閉スペクトラム症(ASD)」なのか、その両方なのか……など、広義の病名ではなく、きちんと正式に理解しておくことが重要です。

とっさの際に、パニックにならずに説明することにも役立ちます。

③障害特性について調べる

診断名を確認したら、その障害の一般的な特性を調べて書き出してみましょう。そして、その中で特に自分にとって強く表出している症状をピックアップし、具体的にどのような場面でその症状に悩まされることがあるかを記載します。

④障害特性上の苦手を知る

「苦手」に対しては、立ち向かうだけが正解ではありません。障害特性上、どうしてもできないことは無理をするよりも避けて通ったり、工夫をして乗り越える方が良い場合があります。そのため、自分にとっての苦手を知ることが大切です。
「頑張ればできるけど苦手なこと」と「どうしてもできないレベルの苦手なこと」をそれぞれ分けて書き出してみるとよいでしょう。

⑤自分の疲労のシグナルを知る

疲れやストレスがたまってきたときに、自分にどのようなシグナルが出るかを知ることが大切です。心や体を大きく壊してしまう前に、自主的に静養したり、周辺の人々に配慮を求めたりできるようになると、体調の安定に大きく貢献します。

こういったシグナルは、疲れやストレスが原因だとすぐにわかるものから、因果関係がわかりにくい意外なものもあります。よくあるシグナルの例としては、以下のようなものが挙げられます。ご自身に当てはまるものがないか、振り返ってみるとよいでしょう。

・いつもよりイライラする

・眠りにくくなる、または、いつもより多く眠ってしまう

・集中力が持続しにくくなる

・希死念慮がわく

・忘れ物やケアレスミスが増える

・普段より雑音がうるさく感じたり、日光がまぶしく感じたり五感が敏感になる、または鈍感になる

・食欲がわかなくなる、または過剰に食欲がわく

⑥通院周期や服薬ペースを把握する

忘れることなくきちんと通院し、決められた量の服薬をすることが心身にとって大切なのは

言うまでもありませんが、職場など社会生活を送るうえでは、ダブルブッキングを避けるのにも役立ちます。他人にも正確に伝えられるように、整理しておきましょう。

障害理解は、一度整理したら終わりではありません。体調や環境の変化に応じて、定期的に見直すことが大切です。今日ご紹介した方法を実践することで、「自分にはこれができる」「こうすれば働きやすい」という発見がきっとあるはずです。
次回の記事では、就職活動を前提としたより実践的な障害理解について紹介していきますので、お楽しみにお待ちください!

ABOUT ME
トゥレット症候群を持ち、一般企業の障害者雇用枠にて労働しております。トゥレット症候群のこと、発達障害のこと、精神疾患のことなどを多くの人に知って欲しくて自分にできることを探し中。精神保健福祉士、保育士、ファイナンシャルプランナーでもあります。